国際薬膳調理師の資格を持つ店主が、中医学の考えに基づいた料理を提供する『彩膳中華 杏ZU』で、本格薬膳中華のフルコースディナーをいただいてきました。
杏ZUのメニュー
ランチは、麺または日替わりプレートです。前日までに予約をすれば、薬膳弁当のテイクアウトもできます。
ビーガンやグルテンフリーに対応しており、前日までの予約で五葷(ごくん)も抜いてもらえます。
※ビーガン(+150円)、ビーガン・グルテンフリー(+200円)、五葷抜き(+200円)、グルテンフリー・五葷抜き(+300円)
ニンニク・アサツキ(または玉ねぎ)・ニラ・ネギ・らっきょうなどの、辛み・臭気・成分の強い野菜を指します。性欲や怒りを避ける仏教の思想に基づいた考えです。
夜はアラカルトとコースがありますが、店主のおすすめはコース料理です。
料金は3,500円、4,000円、5,500円の三つです。この日は4,000円のコースをいただきました。
左から、「三河ポークの黒酢団子「わかさぎの南蛮漬け」「ホタルイカのマリネ」です。料理ごとに店主が説明をしてくださいます。
程よく酸味の効いた前菜に食欲が増します。温かいものは温かいままで、冷たいものは冷たいままで提供していただけます。
肉団子は揚げたてに温かいあんが絡んでおり、最初の一皿から丁寧な料理に期待が高まりました。
あっさりとしたスープで、プリプリのはまぐりが美味しいです。人参がツバメの形にカットされていて、旬の食材と視覚で春の訪れを感じさせてくれます。
春巻きは、かじると熱々の濃厚なあんがあふれてきます。びっくりするのは、全てビーガンの材料で作られていることです。言われないと分かりません。
周りにあしらわれているピンクのソースはデーツです。
薬膳料理は「苦い」「食べにくい」などのイメージを持たれる方が多いです。しかし、『彩膳中華 杏ZU』の料理はあっさりとしていて丸みのあるうまみがあるので、特に女性は喜びそうです。
青のりの香りがしっかりとしており、スルスルと入っていきます。最後にしょうがの爽やかさが抜けるので、締めにピッタリでした。
デザートは「宝石杏仁豆腐」「羅漢果のムースとゼリー」「季節限定デザート」の中から選べます。
杏仁豆腐と季節限定デザートで迷いましたが、季節限定デザートの「サンザシのパンナコッタ」がこの日で最後と聞き、パンナコッタを注文しました。
サンザシを初めて食べたのですが、東洋版アセロラと言いましょうか、キュッとした酸味がありました。美肌効果が期待できるそうです。
お茶はホットのルイボスティーです。カフェインレスへのこだわりに、最後まで体への配慮を感じました。
「全ての方に食卓を楽しんでもらう」「添加物、化学調味料、白砂糖不使用」をモットーにお料理を作られています。この心意気も相まって、おいしさが倍増します。
他のお客様が注文していたパフェが美味しそうだったので、次回はお茶とデザートで利用したいと思います。
彩膳中華 杏ZUの店舗情報
最寄り駅は地下鉄桜通り線国際センター駅です。2番出口を出て、名古屋駅のビルを背中に直進し、橋を渡って左折します。2分ほど歩くと右手に見えます。地下鉄鶴舞線丸の内駅の7番出口からも5分程度です。
木造のこぢんまりとした引き戸をあけると、店主の男性がにこやかに迎えてくれます。カウンターが5席、テーブル席が10席です。
天然塩やこうじを使って料理にうまみを出しているそうで、店内で販売もされていました。