某ホテルでローストビーフをいただいている時に、「○○(私が作ったローストビーフ)の方がおいしいね」と姪が小声で言ったスパイシーローストビーフのレシピをご紹介します。
漬けて、焼いて、放置するだけ!簡単なのに豪華に見せられるパーティ料理です。
スパイシーローストビーフのレシピ
- 牛もも肉(塊):300g〜(このレシピに使用した肉は350g)
- 塩こうじ:大さじ2〜3(塩分濃度によって調節が必要)
- にんにく:1かけ
- ローリエ:1枚
- ナツメグ:小さじ1/8(子供が食べるなら1/16)
- オールスパイス:小さじ1/8(子供が食べるなら1/16)
- ブラックペッパー:少々
- カルダモン(パウダー):ひと振り
- シナモン:ひと振り
※カルダモンとシナモンはお好みでOKです。ナツメグとオールスパイスは格段に美味しくなるのでマスト!
漬けダレを作る間、常温に置いておく。ソースを作らない場合は適当に包丁で切込みを入れておく。作る場合は竹串を数カ所だけ刺す。
保存袋に塩こうじ・つぶしたにんにく・スパイス&ハーブを入れ、肉を一晩漬けておく。
塩こうじがついていると焦げやすいので、しっかりと洗い流して火を付ける前にフライパンに乗せる。
中火で片面を2〜3分(しっかりと焼き目をつける)、あとは全て1分ずつで焼き目を付ける(火加減を調節しながら)。この間に鍋でお湯をボコボコに沸かしておく。
鍋の火を止めて、空気を抜いた袋ごと入れて、ふたをして放置する。
漬けダレの入った袋に戻して鍋に入れる。
新しい保存袋に入れて鍋に入れる。
※放置時間は鍋によって変わります。無水調理OKの鍋だと350gで約40分ほど(500gだと約50分)。土鍋だと350gで約1時間です。最初は端を切ってみてまだ赤いようなら時間をプラスしてください。切った時に薄いピンク色になっていれば大丈夫です。
取り出したら水分を拭き取ってラップをし、冷蔵庫で冷やしておく。冷やした方が切りやすい。
ソースは漬けダレの塩こうじを半分ほど鍋に入れ、しょう油と酢を入れて沸騰させる(足りなければ水を足す)。酢はなんでもOK。
※バルサミコ酢やフルーツビネガーを使用すると洋風のソースが作れます。
切った時にピンクでも、常温に置いておくとこのような赤に戻ります。大人は本わさびやホースラディッシュで食べることをおすすめします。
※余談ですが、姪が美味しいと言うのは私が分厚く切るからです(ホテルのシェフみたいに薄く切れないだけ)。
ローストビーフの菌問題を解決するスパイスについて
ローストビーフは完全に火が通っていない状態なので、食中毒を恐れている方も多いでしょう。でも、完全に火が通っていたら美味しい料理ではなくなってしまいます。
肉の菌問題を解決してくれるのが、このレシピでも使用しているにんにくの存在です。
こちらの論文によると、塩化ナトリウムとの併用によって抗菌力を高めることが分かっています。
実験ではにんにくの抽出液を使っているので、食中毒菌が心配な方はにんにくをすりおろして使用した方がいいかもしれません。ただし、にんにくの香りが強く出るので、個人的にはつぶしたにんにくを使うことをおすすめします。
こうじ菌を殺菌するか否かは調べても分かりませんでした。出来上がった肉が柔らかく仕上がっているところをみると、にんにくがこうじ菌に影響を及ぼす力はないのだろうと推測しています。
このレシピで使用したナツメグ・オールスパイス・シナモンに関する論文も見付かりました。
食中毒菌に対する香辛料の抗菌活性とその利用法の検討検討 -香辛料抽出液の抗菌活性及び鶏肉調理などへの応用-
鶏肉での実験ですが、多くの食中毒菌に効果があることが実証されています。ただし、論文にも書かれている通り、調理に使用するパウダースパイスは極微量なので、抗菌効果は期待しない方がいいでしょう。
クローブは優秀なスパイスなので、大人だけが食べるなら追加してもいいかもしれません。
夏はともかく、涼しい秋から冬にかけてのパーティ料理にはもってこいの料理なので、ぜひともスパイシーローストビーフで豪華料理を演出してみてください。
